[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0441 星空

周囲の反応ばかりを気にしていると、自分が薄らいで揺れる。それはまるで灯火みたいに、たくさんの風に吹かれて、最後には消える。 自分がどうしたいか、なにをしたいか、どのような自分で在りたいか。ただそれだけが全てだった。こうした方がいいよ、って周…

N.0440 そういえばそうだった

空白の時間を味わうことが、ずっとわたしは好きだった。意味のない時間、意味のない空間、意味のない自分、意味のないものばかりで敷き詰められた、過去になる現実。生き急いでばかりの日常、そんな当たり前のことも忘れてしまう。なにもない時間こそが、わ…

N.0439 贅沢の本質

あなたにとって「贅沢」を感じるときは一体どんな瞬間でしょうか? 美味しいご飯を食べたとき、ちょっと高いお酒を飲んだとき、欲しい服を買ったとき。人によって様々だとは思うけど、その大抵が「なにかを手に入れた瞬間」なことが多い。 これを自分事とし…

N.0438 心の声を大切に

凝り固まった常識や論理ばかりで頭のなかが雁字搦め。あれもしなきゃ、これもしなくちゃ。美しいから愛される、愛されないから美しくない。「○○だから○○」の公式に囚われてばかりで、心の声はいつだって二の次だった。日々、忙殺されるなかで少しずつ萎んで…

N.0437 どうせ俺たちは生きている

友人が経営するBARで飲んでいた。カウンターに常連客が整列するなか、明らかに場違いなわたしに優しく話しかけてくれた隣人。優しいお兄さん。年齢は三十台後半、容姿は若々しく、とても気さくな雰囲気を醸し出している。 「いやぁ、さっき話し聞いてて面白…

N.0436 裏と表のどちらかを

思っていないことをあたかも思っているかのように言葉にするのって、実はどうにも簡単である。でもそれって、自分を裏切るということじゃないですか? 自分に対する信頼をすこしだけ削ぎ落とす行為だと思うんです。はじめはほんの一欠けらでも、気がついたと…

N.0435 あたり前のことなんて

「あたり前のことに感謝しましょう」 賢人は言った。今日目覚めること、住む家があること、家族がいること、友人がいること、仕事があること、お金をいただけること、ご飯が食べられること、愛すること、愛されること、眠れること。それらを統合すればこれ即…