[No.000]

日記以上、遺書未満。

2022-01-01から1年間の記事一覧

N.0184 大丈夫の魔法

「思ったより、大丈夫そうでよかった。」 そう言われると思ったより大丈夫そうに映っていて良かったと安堵する。思ったより大丈夫じゃない自分自身を無かったことにして、思ったより大丈夫な見せかけの自分が全てだと思い込む。そうやって騙し騙しの日々を送…

N.0183 子守歌が終わる頃に

寒い日が続きますが、そんな中で私の心に大きな変化がありました。 それは「人生って、別に一人でもよくない?」と思うようになったこと。見るに堪えない造形をした家族コンプレックスをエネルギー源として、これまでに膨大な量の孤独感を生成してきた私です…

N.0182 手袋の落とし物

繋いでいた手はいつの間にか解けていて、気が付けば手がかじかんでいる。あまりにも手指が生気を失っているものだから、手袋で覆い温めていたんだけど、その温もりさえもまやかしであって、気がつけば産まれたままの素肌を寒気の中に露出していた。 酔っ払っ…

N.0181 きっと、あなたも異常者

この生き辛さをあと何度味わえば人生が終わるのだろう。 糸が切れたように終幕を告げるのか、もしくは告げられるのか。思考そのものが間違っていると否定されたり、生き方や精神性を否定されたり、もう少し認めてくれてもいいのにと思うよ、世界。 観客が誰…

N.0180 傷だらけの美脚

突き抜けるように真っすぐ伸びる二本の脚。誰もが見とれてしまうその美しさにも、目を凝らすと所々に傷が見受けられる。 数本の擦り傷、膝小僧を陣取るカサブタ、痛々しい脹脛の青痣。一体彼女に何があったのだろうか?身勝手な考察を行う。階段から転げ落ち…

N.0179 砂埃

例えば私の年収が一千万円になったとしても、現在の生活は変わらないのだろうな。 寒空の下を散歩している最中にそんなことをふと思った。変わらないというよりも、現在をこのまま続けていくんだと思う。現在の私は高収入とはかけ離れた存在だけれど、それで…

N.0178 月の欠片

数日前に負傷した右手人差し指。ティッシュをかざすと未だにほんのりと血が滲むから、それだけで生きていることが面倒くさくなる。 ネガティブが過ぎることは自覚している。指の裂け目から生まれる希死念慮は一体どれほどの図体なのだろうか。物事を上向きに…

N.0177 「ねぇ、鬱なの?」

普段なら話さないような内容を思わず話してしまって、大きく後悔する夜がある。 何故話してしまったのか、それは酔った勢いなのかもしれないし、心が痛かったからなのかもしれなくて、痛みを吐露せずにはいられなかったのかもしれない。自分でも驚くほどに、…

N.0176 厭世感

必ずしもそうとは限らないけれど、少なくともわたしは、産まれてきたことが間違っている。 その誤りを正すことが人生なのだとすれば、その道を正確に進める自身も体力も持ち合わせていない。もう疲れた、あぁ疲れたと嘆くことしか出来ない私を、空はいつまで…

N.0175 唇の裂け目

よくもまぁこれほどまでに長々と喋り続けられるものだ。そう思いながら横目で一瞥するのは私。群れを成す人間達に感心すると同時に、少しばかりの嫌悪が湧き出る。 軽蔑の眼差しや羨望の眼差し、どんな目で彼彼女達が繰り広げる劇場を眺めていたのかは定かで…

N.0174 ベンゾジアゼピン

最近、たくさん眠るようになりました。 意識的に「寝よう!」と意気込んで始めた訳ではなくて、気が付いたらめっちゃ寝るようになっていた。22時頃には眠りについて、5時過ぎに目を覚ます。やっぱり睡眠って大事なんだなと痛感することが日常の中では多々見…

N.0173 

今日も脳が浮いていて、そんな私は生きていることを嘆いて。 自分が精神異常者だという重い自覚を抱えながら世間に首を垂れて生きていかなければならないのか?。きちんとしなさい、ちゃんとしなさい、一生懸命に生きなさい。そんな馬鹿みたいな呪いの成果物…

N.0172 インフルエンス、嘲笑

様々な方法でわたし達の目的を忘却させようとする世の中の流れ。 さほど欲しくない物を欲しいと思わされたり、人との浅はかな繋がりだったり家族(笑)の大切さを電波に乗せて美談だけを切り取る。それらを手に入れていない者は自動的に劣等感を植え付けられ…

N.0171 母性の欠如

新型コロナウイルスに罹患しました。 まだ自宅療養期間なのですが、このまま何もせず横になっているといよいよ精神がおかしくなりそうなので、回らない脳味噌をセルフ鼓舞しながら久し振りに書いていきます。 出張から帰宅して、やっと落ち着けると安堵した…

N.0170 何も気にしなければ

何も気にしなければ、人生はバラ色なのかな。 そんなことを時々考える。様々なことが気になり、精神力が削られる。気にしたくてしている訳じゃなくて、自分の中にある”無意識”が選択的に対象へと意識を向ける。少し気になると、他の部分にまで「気になる」が…

N.0169 鳴き声の在り処

初めて他人が涙する姿を見たその時から、人の泣き顔が好きになった。 笑顔よりも泣き顔に惹かれてしまうのは何故だろう。常日頃拝める表情ではないという希少性、相手は幾粒もの涙を流しているにも関わらずこちらは一滴たりとも水分が流れていないその落差か…

N.0168 夕暮れ時に思うこと

「大変やなぁ」と言ってる時、自分はあくまで傍観者であって、出来ればそのまま人生を終わりたい。大変になりたくない、平凡の中を気ままに過ごしていたい。そう願えば願うほどに平凡は形を見失ってわたしの鼓動を変えていく。そのことがどうしても苦しくて…

N.0167 白が正しさとは限らない

何となく生きていると、何となく過ぎ去った時間を悔やむことがある。だから一生懸命に”今”を生きなさい、なんて言われるとウンザリしてしまう。確かに後悔は過去の中に閉じ込められているし、不安は未来が産出した不確定要素満載の虚像に過ぎない。大切なの…

N.0166 百合に包まれて

優しい女の人が好きで、優しくない女の人が嫌いだ。いつも名ばかりの優しさを手探りで手繰り寄せ、果てには勝手に裏切られたと被害者の能面を心に施す。どうしても愛情の恩恵を受け取りたかった。いくら泣こうとしても涙が出ないこの悲しみを、温もりで埋め…

N.0166 大丈夫、最後まであなたは一人ぼっち

「大丈夫、あなたは一人じゃない。」 偽善に満ち溢れた揶揄からは愛を感じられない。きっとそんな感じで私は様々な重要性を取りこぼしていく。一人に決まってんだろ、バカ。どこまで行ってもどこへ辿り着いても所詮一人の人間でしかなくて、そういう前提でし…

N.0165 哀歌

平然と嘘をつくようになった頃から私はわたしとして存在していて、雲は通り過ぎ広い大空が世界を覆い尽くしていた。 罪悪感に駆られる必要も、苛まれることにも慣れてしまって最早何にも感じない。「今からわたしは嘘を吐きます」そう宣言してから行う不道徳…

N.0164 切り花

ただ生きているだけで時間が過ぎ去ってしまうから、人生とは思いの外便利でもあり、それと同時に儚いものなのかもしれない。以前、花になりたいと書いたけれど、咲くための努力を怠っている時点でその芽が摘まれかけているのかもしれない。それだけのことで…

N.0163 骨の擦れる音

人間とは強欲な生き物で、私もその例外ではなかった。 いま一番欲しいものは?と問われれば”集中力”と答えるだろう。元々の性質的に集中力がある方だと自分でも思うんだけど、より深く集中できればもっと良い物を創れるのではないかと欲を張った。 集中=没…

N.0162 アンチ・コミュニケーション

自分の殻に閉じこもるようになって、他者とコミュニケーションを取ることが少なくなった。最低限の会話、最低限の関わり合い、自分と他者との間に天にも届くほどの大きな壁を作った。それでいい、それでいいと思っていたのだけれど、最近は少しずつ気持ちが…

N.0161 脱皮

最近、目が覚める度に人格が変わっている気がする。 とてつもなく陽気な人格、陰キャの極み乙女な人格、神経質過ぎて身動きが取れない人格、ただ無鉄砲に突き進む人格、ひたすらに体温だけを求める人格。 誰しもがそんな感じなのだろうか。単純に気分の乱高…

N.0160 青

最近は心が荒んでいて鬱々としたことしか書いていなかったから、たまには日記的な感じで深く考えず気楽に書いていこうと思います。 随分と肌寒くなってきましたね。肺の中が丸々入れ替わるような冷たい空気に癒されています。冬が好きで、夏が嫌いだ。この話…

N.0159 落花

いつかは終わる、あなたもわたしも。 いつまでもこの苦しみが続いているような気がして心臓が痛い。終わりが見えないから苦しい。最終地点にたどり着いた時、一体わたしは何を思うのだろう。 「まだ終わりたくない」という未練、「やっと終わった」という安…

N.0158 踊るように生きろ

軽やかに生きること、不器用にステップを踏みながら。 「もっと気楽に生きていこう」なんて言葉にするのは簡単なのに、どうして頭の中を複雑にしてしまうのだろうか。わたし達は何かに縛られることを望んでいたり、規約の中にこそ自由があると思い込み勘違い…

N.0157 本を読む女の子

最近冷えるせいだろうか、感情の乱高下が甚だしい。 皆さんはいかがお過ごしでしょうか。体調に変わりはありませんか?。心臓がキュッと締め付けられて呼吸がままならない日々を過ごしているけれど、そんな中でも愛されることを願っている自分がいる。そんな…

N.0156 そのどちらでもない

何事も極端が過ぎると胸が苦しくなってしまう。 ポジティブでもネガティブでもない、ニュートラルで生きていたい。出来る限り心の平静を保ちたい。その思いはやがて”決して乱れてはいけない”という強迫観念に変わり、自身の心臓を締め付ける。 ”不器用だなぁ…