[No.000]

日記以上、遺書未満。

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

N.0288 指差し確認

生きているだけで何かを失っている気がして、慎重にならざるを得なかった。それは心拍数と共に抜け落ちていく。正体はハッキリとわからないけれど、わたしはただ漠然とした喪失が恐ろしかった。 何かを手にした時には、喜びと同時にそれを失う可能性が生まれ…

N.0287 側にいてほしいと願っても

人生に惨敗した。 有言実行、見事に死にました。どうしてこうも飲み過ぎてしまうのだろう。楽しかった、幸せだった、甘い蜜だけで終わらせてくれないのが人生の本質か。宿泊していたホテルで起きた瞬間から絶望した、動けない、起き上がろうとすると嘔吐した…

N.0286 アンチ・アンチ・コミュニケーション

iiinukaiii.hatenablog.com 最近、コミュニケーションへの関心が高まっていて、そういえば以前にも書いた気がしたので見返してみると、約一年前にもコミュニケーションに関しての文章を書いていた。冬が到来して、一年の終わりがなんとなく垣間見えるような…

N.0285 合理的な消え方

いなくなりたいと願えば願うほどに、執着が現世に根を張っていつまで経っても離れられない。それは生きることに期待してしまうのも同じ。正反対のものを引き起こしてばかりのこの執着心が憎くて、憎くて、そう思えば思うほどに膨らみ続ける執着のご満悦が、…

N.0284 変化の渦

世のすべてのものは移り変わり、生まれては消滅を繰り返し、不変なものは存在しない。諸行無常はもちろん人間にも当てはめられる。 変わったなと思う人、変わらないままだと思う人、変わってしまったと思う人。人の心は移ろい、その時々において色んな物事に…

N.0283 肯定的な人形

気が付けば、家でお酒を飲まなくなっていた。 何度やめようとしても次の瞬間にはコンビニエンスストアに向かっていて、手にはストロングゼロを持っている。素面で生きることなど不可能だと思っていた。いつかきっと、自分は滅びてしまう。己の意志で破滅に歩…

N.0282 空を見上げれば

「なんかもうどうでもいいわ」 そんな時には日常が忙しくて睡眠が足りていないのかもしれなくて、それ以上に愛が不足しているのかもしれない。生活が退廃的になればなるほどに人は容赦なく離れていく、落ち込む、そして以前よりも頑強な”どうでもいいわ"が完…

N.0281 ショートケーキといちご

わたしには、自分の中で決めているたった一つの信念があります。それは「世の中に甘えて生きていく」ということです。 なんでも自分でやらなくちゃいけない、みたいな苦行主義的生き方はどうしても疲れる。「甘えてないで自分でやりなさい」「他人任せにして…

N.0280 散詩

君が落としていった言葉を摘んでいたら、 気が付けば手のひらには小さな花が咲いていた 綺麗な朱色 と 悲しげな藍色 交差する世の中はきっと中間色を忘れている いつまで経っても悲しい、 いつまで経っても悲しいままで 僕たちは傷つかないことばかりに集中…

N.0279 理由ばかりを探し求めて

気が付けば暗闇を見つめていて、寝具の擦れる音を聞いていた。深夜3時過ぎに目が覚めた。中途覚醒のような半端なものではなく、これは間違いなく覚醒。季節の変わり目だからなのか、朝まで眠ることが難しくなっている。昨日も同じ時間に目が覚めた。もう少し…

N.0278 交わされる言葉たち

わたしは、好きな人と会って話すことが大好きです。テキストメッセージを往復させるぐらいなら、直接会いに行って顔を見ながら話したいと思ってしまう。だから、メッセージでのやり取りは必要最小限に抑えて、LINEなどは”人と会うためのツール”として認識し…

N.0277 Good night.

最近気が付いたことなのだけど、夜、照明を消してベッドに入り目を閉じ、眠りの入り口に向かう最中で「お母さんごめんなさい」と心の中で謝罪しているわたしがいる。わたしの意志とは関係なく、毎日頭の中に声が響く。何に対して謝っているのかはわからなく…

N.0276 冷たい吐息

少しずつ、という表現が許されないぐらい一気に寒くなっちゃって、心の中がウキウキとしている。身体が冷える感覚が好きだ、だからわたしは冬が大好きだ。冬になると鬱の発症率が大幅に上がる。それは体温が精神安定に大きく影響しているからで、例えば温か…

N.0275 面影に縛られて

「世の中は思っている以上に適当だから、自分も同じくらい適当に生きていけばいい」 気分で書いている日記に、このような言葉が綴られていた。毎日肩に力を入れ過ぎて、頭がバキバキに凝る。真面目であることが美徳とされる風潮も、現代では最早崩れ落ちた神…