[No.000]

日記以上、遺書未満。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

N.0170 何も気にしなければ

何も気にしなければ、人生はバラ色なのかな。 そんなことを時々考える。様々なことが気になり、精神力が削られる。気にしたくてしている訳じゃなくて、自分の中にある”無意識”が選択的に対象へと意識を向ける。少し気になると、他の部分にまで「気になる」が…

N.0169 鳴き声の在り処

初めて他人が涙する姿を見たその時から、人の泣き顔が好きになった。 笑顔よりも泣き顔に惹かれてしまうのは何故だろう。常日頃拝める表情ではないという希少性、相手は幾粒もの涙を流しているにも関わらずこちらは一滴たりとも水分が流れていないその落差か…

N.0168 夕暮れ時に思うこと

「大変やなぁ」と言ってる時、自分はあくまで傍観者であって、出来ればそのまま人生を終わりたい。大変になりたくない、平凡の中を気ままに過ごしていたい。そう願えば願うほどに平凡は形を見失ってわたしの鼓動を変えていく。そのことがどうしても苦しくて…

N.0167 白が正しさとは限らない

何となく生きていると、何となく過ぎ去った時間を悔やむことがある。だから一生懸命に”今”を生きなさい、なんて言われるとウンザリしてしまう。確かに後悔は過去の中に閉じ込められているし、不安は未来が産出した不確定要素満載の虚像に過ぎない。大切なの…

N.0166 百合に包まれて

優しい女の人が好きで、優しくない女の人が嫌いだ。いつも名ばかりの優しさを手探りで手繰り寄せ、果てには勝手に裏切られたと被害者の能面を心に施す。どうしても愛情の恩恵を受け取りたかった。いくら泣こうとしても涙が出ないこの悲しみを、温もりで埋め…

N.0166 大丈夫、最後まであなたは一人ぼっち

「大丈夫、あなたは一人じゃない。」 偽善に満ち溢れた揶揄からは愛を感じられない。きっとそんな感じで私は様々な重要性を取りこぼしていく。一人に決まってんだろ、バカ。どこまで行ってもどこへ辿り着いても所詮一人の人間でしかなくて、そういう前提でし…

N.0165 哀歌

平然と嘘をつくようになった頃から私はわたしとして存在していて、雲は通り過ぎ広い大空が世界を覆い尽くしていた。 罪悪感に駆られる必要も、苛まれることにも慣れてしまって最早何にも感じない。「今からわたしは嘘を吐きます」そう宣言してから行う不道徳…

N.0164 切り花

ただ生きているだけで時間が過ぎ去ってしまうから、人生とは思いの外便利でもあり、それと同時に儚いものなのかもしれない。以前、花になりたいと書いたけれど、咲くための努力を怠っている時点でその芽が摘まれかけているのかもしれない。それだけのことで…

N.0163 骨の擦れる音

人間とは強欲な生き物で、私もその例外ではなかった。 いま一番欲しいものは?と問われれば”集中力”と答えるだろう。元々の性質的に集中力がある方だと自分でも思うんだけど、より深く集中できればもっと良い物を創れるのではないかと欲を張った。 集中=没…