[No.000]

日記以上、遺書未満。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

N.0238 梅雨の夜更け

ジメジメするね、そう言いながら抱きついてくる君を引き剝がすことは難しかった。夏の影がちらほら見え隠れしていて、体温が急上昇する予感がしてる。いつまで経っても夏生まれなことには変わりがないから、きっといつまでも私は夏を避けながら生きていくん…

N.0237 不足の美学

いまの自分に足りないものを考えた時に、様々な形をした雑念が思い浮かぶ中で、一番の問題は寧ろ”満ち足りている”ことにあるんじゃないかと思いました。現在の自分に何となく満足していて、ある程度納得している。その状態があらゆる類の向上心を削いでいて…

N.0236 児戯と大人と

どうしてこんなことになっちまったんだろうな、って思う瞬間が度々あります。思い描いていた何もかもと違う形になっていて、さぞかしそれを望んでいたかのような顔をして歩いている。終わってしまうのはいつでも構わないと思っているにも関わらず、空は晴天…

N.0235 右手薬指

常日頃、右手薬指に指輪をはめている。確か二年前の冬、偶然の出会いに一目惚れした。それまでずっとずっと指輪が欲しいと思い続けていて、右手薬指にいてほしいと思っていて、でも欲しいと思える指輪が見つからなくて。妥協するぐらいなら買わない方がマシ…

N.0234 傷だらけの宝石

ごきげんよう。特にこれといったきっかけは無いはずなんだけど、どうしてブログを書いているのかわからなくなっていました。意味や理由なんて必要無くて、誰に頼まれたからという訳でもなく、誰からも必要とされていないような文章。ただの自己満足に人生を…

N.0233 雨傘

何の予兆も無しにドップリと沈んでしまうから嫌になる。雨の日が好きだ、そう思っている自分自身が、いまは嫌いだ。調子が良いと思って圧倒的に油断していた。何もかもが重くて、身体が潰れてしまいそうだ。このまま潰れてしまえばいいのにとも思う。おかえ…

N.0232 軽薄な星空

これまでの過去がすべて無かったかのように浮ついている現在があって、知らないことを知らないまま死んでゆくことも、知れば知るほどに恐ろしくなることも、その何もかもが絶望的だ。 たまらなくジンが飲みたい。思い立ちボンベイサファイアに手を伸ばす。停…