[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0195 正しい世界の壊し方

 

 明日世界が終わることはないだろうけど、今日自分の世界を終わらせることは出来る。

 

 既に完成している世界を破壊して一度更地にすることは心が折れる作業であって、結果的に無意味として終わることが多い。そもそもの話し、破壊出来ないことがほとんどだと思うし、そんなことに体力を使うことが疎ましく感じられて、今日も何も出来ないまま一日が終わる。

 

 メリーゴーランドのように回り続ける一日の流れ。馬に乗っているだけ、立ち尽くしているだけでは、いつまで経っても景色は変わらない。わたし達はアホ面の馬から飛び降りて、柵をぶち破り、世界そのものを広げる必要がある。いつまでそんなところで体育座りをしているのだろう、病理を理由に動かないままでいるのだろうか。身体を縮こめるその姿こそが病の象徴であり、自分自身で心臓を圧迫していることに気が付いていないんだきっと。

 

 別に、気に食わないのなら世界に向けて嘔吐すればいい。いま在る世界が自分に合わないと感じるなら、逃げ出してしまえばいい。肩身を狭くしてまで存在し続ける道理は無いよ。自分の好きな物事で空間を敷き詰めて、自分だけの世界を再構築する。それだけでいい、それだけに集中すればいい。好きなことが分からなければ、先ずは苦手なものを徹底的に排除しよう。そこに周囲の意見は介在しない、自分の心の反応に従って、芽を摘む工程を心行くまで繰り返す。

 

 正しさや正義なんてどこにも存在しない。あなたや私のことなんてきっと誰も気にしていない。「消えてしまいたいなぁ」と思う時がある。そんな瞬間がしょっちゅうある。いつ何時でも考えている。いなくなるにはどうすればいいのか、他人様に迷惑をかけないように、出来るだけ苦しくないように、サブスクとか解約しないといけないよな、最後にセックスしたかったな、愛されたかったな。なんてことを考える余裕が残っている内は、決して世界を壊すことは出来ないのだろう。思考が巡っている間はまだ大丈夫。だからこそ、いつまでも意味のない事をグダグダと考え続けているのかもしれないね。

 

 

 苦しければ逃げ出せばいい、

 花を咲かせる場所は自分で選び取りたい。

 

 好きなことやって、好きな様に散れ。