[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0192 悲しいね

 

 人間の荒波に揉まれ、ちょっぴり疲れた。疲れると酒が飲みたくなるし甘いものが食べたくなる。本能が脳疲労をドーパミンで上書きしようとしているのだろうか。そういう時は飲み過ぎ食べ過ぎの果てに気絶するように眠るから、翌朝の気分は最悪だ。そんな最悪な気分の中書いている文章が、今は唯一の拠り所になっている。

 

 どうして人は自暴自棄に陥るのだろう。もしかしてこれって私だけなの?定期的に自分を破壊して駄目にしてやりたくなるんだよな。観覧車はいつだってゆっくり回転するでしょう?。わたしの自暴自棄は、頂上に到達した途端にガラス窓をぶち割って、地面目掛けて垂直落下するイメージ。足先から地面に突き刺さる様にしてバラバラに粉々に砕け散る。「やっと終わるんだ」と思った瞬間に目を覚まして、気が付けば身体は綺麗に再生していて、ただ地面に横たわっている私がいて。重い心臓をよっこらせと持ち上げながら、再び観覧車に乗り込みゆっくりと頂上を目指す。

 

 そんなことの繰り返しばかりで、どうやったらこのループから抜け出せるんだよと抗えば抗うほどに自暴自棄が笑顔で近づいてくる。気色が悪いその笑みを頭の中から追い払おうとすればするほどに嬉々として自暴自棄は軽快に踊っている。構えば構うほどに付け上がるその様は、私に似ているなと思うのだけれど、そりゃそうか所詮こいつも私の脳味噌が生み出した虚像に過ぎないのだから。アホみたいな一人遊びを一体いつまで続けるつもりですか?こういう問いが何よりも自分の首を締め付けるのですか?。知らない、わからない、いい加減口を噤むことを覚えてくれよ、私。

 

 

 本当はもっと自分を労わってやりたいんだけどな。それを許さない私がいて、苦しむことを是とする自分の歪みが叫び声を上げる。もっと幸せになってもいいはずなのに、楽に生きてもいいはずなのに、足元に棘を敷き詰めているのは紛れもなく自分自身で、何を目的としてそんなことをしているのか理解出来ないのも、これまた自分自身であった。

 

 

 嫌になっちゃうよ、本当に。