[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0454 人が変わることなんて

 

 人生、昨日までの積み重ねが今日を形作っているのだとすれば、昨日と同じ繰り返しで今日を終えることは、変わらないままを意味している。人が変わりたいと願うとき、祈るだけでは意味がない。行動が伴わなければ、人は何一つ変わることができない。

 

 この数年間、小さな変化を感じた部分はあるけれど、わたしが大きく変わったわけではない。「もし、あの時からはじめていれば」と思うこと、割とあったりする。何事も最初は小さな石の積み重ね。塵も積もれば、の「塵」をもっと早くから撒き続けていれば、今頃こんなことになっていなかったのだろう。こんなことって、一体どんなこと? それは現在のこと、願望実現に関すること。夢を夢のまま終わらせること、何よりも悲しい現実じゃないか。少なくともわたしの中では。人間には色んな形がある、色んな想いがある、色んな人間が生きている。ずっと死にたいと思っていたわたしは、未来のことなんてこれっぽっちも考えていなかった。しかしこれは、後悔なんてものではない。いざ腰を据えて未来と向き合ってみた時、わたしがわたしらしく生きられる条件、それは間違いなく、言葉に触れ続けることだった。

 

 今日しかない、いまこの瞬間しか持ち合わせていない。生きる理由はわからない、必要ない。理想のわたしに近づくこと、わたしがわたしらしく生きること。はじめて誰かに褒められた気がした。はじめて自分のことを認められた。いい感じ、そんな風に思い続けていたかった。もう自分を傷つけることはしなくていいんだよ。もう誰かを求めることは終わりにしていいんだよ。わたしがいれば、生きていれば。ただそれだけが全てだった。

 

 

 あなたが変わっていくように、世界が動いていくように、自分の世界を創造している。去れども、愛。過ぎ去ったものを追うことなく、静かに愛しながら歩みを進める。生きて、生きて、生きて、死んで、書いて、再び、産まれて。