[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0478 水面の踊り子

 

 精神が揺らいで不安定な時は色んな意味での「余裕」を求めていて、ブレない自分軸が欲しかった。さようなら、と伝えることも叶わない。何もかもから目を背けるような生き方が、浅い呼吸を作り出している。消失。右へ倣え、世の流れが本当につまらなく感じて、わたしはただ失望することしか出来なかった。徐々に自信が削がれてゆく、ありもしない幻想に身を委ねている限りは。生きることを見失わないで、自分自身を諦めないで。たとえそれが自分一人だけであったとしても、その道を突き進むだけの心臓を捧げて。最後に笑うのはわたし、最初に泣き止むのはわたしでありたい。人肌の香りを忘れた頃に、また会いましょう愛しき人よ。それまではシケた面でも浮かべながら、何となくでも生きていれば。命ある限りは、わたし達の命が、奪われない限りは。だからいつまでも沈むことを知らず、水面の上で踊ってる。