[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.021 夢見るペルソナ

カオナシみたいな男がいたら 私は絶対好きになるね」

 

パリの砂漠、東京の蜃気楼 / 金原ひとみ

 


 

 基本的にインドア派な私ですが、お誘いを頂いた場合には繁華街へと繰り出すこともあります。多くの人間が行き交う繫華街ではたくさんの学びがあります。今季はこういったファッションが流行しているとか、その中でも一際異彩な雰囲気を放っている人を見つけた時には嬉しくなるし、人間は限りなく他人への興味がないことも再認識させられる。このご時世でも懸命に活動するナンパ師は誰も彼もが個性を削ぎ落されている気がするし、それを冷酷に無視し続ける女性にも個性を感じない。消え去った個性はマスクの所為か、それともわたし自身の加齢の所為か、はたまた其の両方なのか。まぁそんなことはどうだっていいのだけれど、とにかくあらゆる種類の思考を巡らせることが出来るので、割と楽しみながら闊歩することが出来る。しかしその楽しみも束の間であり、相手と別れた後にのしかかる疲労感がどうしようもなく耐え難い。決して相手に対しての疲れではない、これは繫華街特有の疲れなのだと。たくさんの人間がそこに存在するだけで、そこにはたくさんの情報が存在している。もちろん、そこに在る個人々々に対して意識を向けている訳ではない。それでも其れ等は視野に入ってくるから回避のしようがない。わたしの中にある情報処理機能のキャパシティが煙を上げているのだろうか。オーバーヒート寸前の警告が疲労感や倦怠感となって表出しているのか、オーバーヒートした時には、パニック発作的な症状に見舞われるのか(あくまで個人的且つ感覚的な考察です)。いずれにしても私は疲労感を抱えている、簡潔に言うと「気持ち悪いな」ということになるのです。

 

 帰路を歩み、自宅へ到着した瞬間にはこれ以上無い安堵が身を包みます。とりあえず風呂に入って、その後はベッドに倒れ込む。ある程度落ち着いたらアルコールを摂取します。繫華街へ出向いた日は「頑張った一日認定」しているのですが、そんな頑張った日の終わりに喉へ流し込むアルコールは堪らなく自分自身を肯定してくれる、そんな気がします。そして一人の部屋で好きなことをする。既に獲得していた日常の幸せを改めて実感しますね。どう頑張っても苦手なことは苦手なんです。私の場合は、特に人混みが苦手です。脳が酷使される感覚があって中々に苦しい。各々がそれぞれの理由で苦手としていることがある。苦手なことは、苦手なままでいいんじゃないでしょうか。そのように考えるわたしは怠け者でしょうか?自分自身が有している得意なことだけを伸ばしていけばいい。その得意なことが世間に認められた時には、苦手なことさえも一個性として受け入れてもらえることでしょう。得意なことが無いという人は、単純に努力不足だと思います。自己分析や内省を繰り返せば、ある程度の得意分野は判別出来るはずです。もしくは直感でもいい、自分が信じた好きで得意なことに水をやり続ければいいんです。正しく水を与えれば、花は咲きます。

 

 自分が得意としていることは何か、そんなことを当ブログ上で話すつもりは毛頭ありません。でも、そういったお話しをすることが、とても好きな時間であることには間違いないんです。だからこそ、お会いした時にはそういった類のお話しを聞かせて下さい。私はあなたの得意としていることに興味があります。そこにアルコールがあれば最高ですね。明日からは外食でお酒を飲むことも難しくなるでしょう(場合によっては外食自体が)。それならば、わたしの自宅でお話しましょう。アルコール提供のみ可能、それ以外は何もありません。そんな自宅でよければお話ししましょう。インドアなのに会話好き、それってとても欲張りなことでしょうか?

 

あなたがいなくなっても世界は回り続けるから

あなたはあなたが出来ることで世界に加担すればいい