[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0241 思索するがゆえに

 

 ここ最近、どんどん起きる時間が早くなっていて、午前4時過ぎに目が覚める。5時30分にセットされたアラームが所在無さげで可愛いらしい。二度寝の感覚がとても苦手で、一度目覚めたらベッドから出ることを決めたらこんな風になってしまった。

 

 寝てない自慢とか早起き自慢などではなくて、ちょっと困っているというか出来れば本当はもう少し眠りたい。昼頃には自然と睡魔が肩に寄りかかるからお昼寝はする。一番気持ち良くて、最早本眠よりも好きかもしれない。なんか、健康的を通り越して不健康だなと思う。世間では皆一様に早起きがしたいと言うけれど、早く起き過ぎることもどうなのかと思う。

 

 この場所では何度か言っているけれど、わたしはいつだって夜型の生活に憧れている。朝方に寝て、夕方ごろに起きるとかやってみたい。あっという間に終わるであろう一日を味わってみたい。あとこれは個人的な感覚かもしれないけれど、夜型の方がちょっぴり文学的で、間違いなく詩的であると思うのです。夜の出会いをもっと味わいたい。日が差す中での快活な出会いなんて求めてない、相手方の笑顔がただ眩しいだけだ。創作だって真夜中に行いたい。”皆が寝静まった中で”という意味合いでは同じなんだけど、真夜中と早朝では意味合いの純度が違ってくる。夜の世界は寒色で、朝の世界は暖色だ。わたしは圧倒的に寒色が好きなのに、身体は暖色ばかりを差し出してくる。

 

 唯一、夜中を生きていられる方法がアルコールを摂取することでした。お酒を飲んでいる時は眼球がギンギンになって眠気が吹き飛ぶ。体感としてはレッドブルとかのエナジードリンクよりも効果がある。ずっと夜中に憧れているから、毎晩のようにお酒を飲み続けていたのかもしれない。お酒を飲むことによって、夜の流れを感じていたかった。でも、一人で感じ続けるには心身ともに限界があった。寂しさや虚しさを感じるばかりで、自分自身が壊れちゃった。それ故に友人と一緒に飲んでいる時間が最高に楽しい。目の前にいる人を感じながら、同時に夜の中を生きている私を感じられる。お酒も人間も真夜中も、何もかもが最高じゃないか。

 

 打って変わって、現在は午前5時44分。あっという間に現実へと引き戻される。今から電車に揺られて会社に向かい、何となく仕事をして、夜中に帰宅して、風呂食事歯磨きを済ませた後は読書に耽り、眠気を感じたタイミングで何となく眠りにつくのだろう。明日も早朝に目が覚めて、文章を書いている姿が安易に想像できる。予想の付く日常にうんざりしていて、その何もかもをぶっ壊してやりたい。きっとその鍵は夜の中に落ちていて、それを拾いにいけば私も同じように堕ちていく。それさえも想像出来てしまう自分自身にウンザリしながら、ずっと同じように夜に憧れたまま死んでいくのだろう。

 

 とても臆病だね、いつだって朝の中は安全だものね。