[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0335 Bad days.

 

 なんだかとても憂鬱なのは、雨が降っているからだろうか。なんて思っていたら雨はスッキリ止んでいた。ただただ単純に、気分の沈み具合だったのね。なんにもやる気になれなくて気分転換を目論みカフェにきた。いや歩いてるじゃん、はご愛嬌。なんだかんだ一ヶ月振りに訪れたカフェ、カフェというよりはパン屋、それでもわたしにとってはカフェ。お客さんは少なく店内はガラガラ、なのに耳障り声音が鳴り止まない。思うにカフェとは運ゲーで、ハズレを引けば集中出来ずに退店する。そして今日は大ハズレ、なによりも今日という一日が大ハズレ。久々に食したトースト、ベーコンエッグ、サラダ、そのすべてが味気なくて、哀しきかなコーヒーさえも味わいが薄い。ゆっくり、それはもうゆっくりと本を読んでリラックス。願望は入店時から抹殺され、わたし、コーヒーを飲み終わるまでどうすればいい? 720円をドブの泉に投棄てた感覚。もちろん泉の精はあらわれない。

 

 人間ってのは脳が疲れていると周囲の雑音、光、匂いに対して敏感になるらしい。いまめっちゃそれ、全該当で満点花丸バッドデイズ。つい先日、わたしサングラスに甘えすぎてると思い立ち、それはもう立派な裸眼で外を歩いているだけで、どういうことか嘔吐反射(えずくこと)が止まらないのだった。どういう理屈なのかわからんが、日光を物理遮断すれば綺麗におさまる。あれまこりゃ人体の不思議。誰になにを言っても理解を示されず、医者でさえも原因不明。西洋医学、惨敗。他にも存在感を示すのが嗅覚過敏および幻臭。もうなにが真実のにおいなんかがわからん。人間の体臭とか生活臭が無理無理すぎて、昨日も胃に納めた昼食全部吐き出しそうになった。追い討ちをかけるように暖房でのムワっと感。最早空気清浄機をフルパワーで稼働させることでしか、逃げ場のない室内で生き延びることはできなかった。わいわいきゃーきゃー騒ぎ立てる入り混じった声音も耐え難く、こういう時、我がオアシスである自宅で仕事がしたい。嗚呼、在宅勤務への高望み。音も光もあらゆる香りも、家の外には地獄ばかりが広がっている。

 

 

 消えかかった存在感、取り戻すように日々を手繰り寄せ見事完敗。ウイスキーを呷りベッドにダイブすればそこはまるで水槽の中。プカプカ浮かぶ、あやまって沈む、どこまでも深く蔑むように。気がつけば水面、それまでいつまでこのままでいる?