[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0352 流る日々に身体をまかせて

 

 生きておる。それはもう必死に生きているのに、生きれば生きるほどに状況が悪化していく。もう白旗をふることしかできないわたしは、一体なにをどうしてこうなった。日々の積み重ね、すべては自分のせいなのよ。正論が心臓を一刺し、後ろに引けば出血多量でこの世とはお別れ。そうであればよかったのだけれど、現実はいつだって非情である。キーボードを打つ自分の両手が、他人の所有物のように思えてきて、ということは、この文章を書いているのも他人なのかもしれないのであって、どの部分にわたしという存在が細かに宿っているんだろうか。確証を得ることが難しかった。あたまのなかが雑念でごった返して、なんともいえない不快感が脊髄を走る。諦めたらそこで終了、そうか終わらせるためには諦めればいいんだ、そうすれば全部なかったことに、「えっ、なんのこと?」なんて白々しさ知らんぷり。生きているだけで素晴らしい、世界は言う。聖人は言う。隣人は言う。そこまで言うならさ、その素晴らしさを肯定しておくれよ、愛を実感させてくれよ。エゴばっかりが先走ってなんだかわたし馬鹿みたい。愛を獲得しなければ生きていけないのだろうか、それさえあれば、人生に楽しさを見出せるのだろうか。あまりにも重すぎる、期待はやがて失望に早変わり、それならばはじめから絶望していれば、希望なんてどこにもないような顔してる方が、よほど生きやすいと思える心の歪み。いつまでもわたしのことを抱きしめている。