[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0398 母性

 

「あの時死んでいればよかった」が「あの時死ななくてよかった」に変わることを願いながら、ほんの少しだけ期待しながら現在をなんとなく生きている訳ですけれども、結果を急ぐことは本当に意味のないことなんですね。いまの段階では果たしてこれでよかったのか、なんてこと全くわからなくて確証はこれっぽっちもありはしない。そう言えばあの時あの瞬間、それでも自分は生きていたんだなぁ。冷静なあたまで思い出す記憶はニュートラルなものばかりで、時が経てばこんなものか、人も、想いも、悲しみでさえも。

 

 ずっと続くと思っていたことはある瞬間サクッと切れて幕を下ろして、そんな感じで人生が終わってくれはしないだろうか。明日も生きていることを疑わないわたし達は、いまこの瞬間を幾度となく先送りしている。酒を飲んだ帰り道、音も無くいなくなってしまえれば最高だった。暗い夜道は終わりへの近道、たくさんの手招きが見えているよ。やっぱりどうしても日光は眩しくて、体温ばかりが恋しくて、いつまでも悪あがき人生、心を燃やして果てには何処へ? 最果て手を振りサヨウナラ。

 

 自分に優しくしてあげて。その瞬間あたまに浮かんだのは「死にたい」の四文字であった。お久しぶりこんにちは。たくさん眠った翌日は、満たされることを心が拒んでいるようだ。そうかそうか、あなたはとっても死にたいのだね。生きていることが、理由はなくとも嫌になっておるのだね。ありのままを受け入れたフリして、実はちょっぴり動揺してる。こういう時、アルコールに頼りたくなる。ネガティブな依存関係、永遠の片思いは報われることなく。絶対ダメになるのはわかっていても、ここから始まる破壊と再生。わたしはわたしを破壊している。

 

 笑って過ごしたいだけなのに、狂った踊りを見せたいだけなのに、どうしてそんな簡単なことが叶わないの。わたしの名前を呼んでほしかった。孤独の正体は失われたあなただった。もう戻らない日々。もう戻らないあなた。もう壊れたくないよ、わたし。