[No.000]

日記以上、遺書未満。

N.0419 夢の中で泣いている

 

 ストロングゼロを飲んで寝落ち、つけたままの照明が眩しくてそれでも消灯は難しかった。薄い夢のなかで実家に帰っているのはわたし。たくさんの緑に囲まれた家、そうそうこんな感じだったけ、現実とはかけ離れた建造物。お邪魔します、ただいま、久しぶり、こんにちは。仏壇の前に腰を下ろしたわたしは、そのまま流れるように土下座をしていた。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、本当に、本当に、ごめんなさい、ごめんなさい。ただひたすらに謝罪を繰り返す。次第に溢れ出る涙、室内に響き渡る嗚咽、一体どうしてしまったんだろう。あまりにも苦しくて、急いで家を飛び出たわたし。それっきり、あまりにもそれは一瞬の出来事で、もう帰ることがないことを確信する。そこで目が覚める、現実に引き戻されてベッドのうえ。深層心理が嘆いている。最後にもう一度だけ、帰りたいのであろうか。生きていることを、死にたいと思っていることを、親に、姉に、先祖に、謝罪したいのだろうか。降る雨音が感傷的で、なんとなく心が沈んでいく。現実。