[No.000]

日記以上、遺書未満。

2024-01-01から1年間の記事一覧

N.0425 緩やかな薄闇

薄闇のなかを歩いている。そう思っているのは自分だけで、本当は快晴の朝、夕暮れ時、いつでもどんな場所だって歩く事が可能だった。この暗さを選んでいるのは自分自身、それなのにどうして「なにも見えない」だなんて言うのだろう。すべてはあなた次第だっ…

N.0424 ミラーニューロン

どれだけ行いが善い人であっても、ふとした瞬間に罪の芽が垣間見えることがある。人間の誰しもが善人ではない、なんてことわかってる。完璧など有り得ないのだ。そうわかっていても、その瞬間には驚きを隠すことが難しい。例えば、困っている人がいるのに見…

N.0423 海の中に浮かぶ

久しぶりに二日酔いである。昨日はそこまで量を飲んでいないのに、見事な迄に惨敗。頭が痛くて気持ち悪くて、夕方頃まで動けなかった。以前なら二日酔いは慣れっこで、「こんな一日も悪くない」なんて思えていたけれど、今この瞬間、二日酔いで消えた一日が…

N.0422 花を見ること

仕事終わり、気心の知れた間柄の三人で花見をした。ちょうど会社から歩いてすぐの場所に染井吉野が咲いている公園があり、各々が飲み食いしたいものを持ち寄った。コンビニで約1200円の買い物、アサヒスーパードライ、レモンチューハイ、おつまみ、駄菓子。…

N.0421 在りたいわたしのつくり方

「俺はキムタクにはなれないが、キムタクも俺になることはできない」なんて軽快な一文をネット上で見かけた。クスっとなるようなジョーク、それと共に「なるほど」と考えさせられる部分があった。 わたしはなにかと憧れやすい性質で、これまでの人生ずっと誰…

N.0420 高層マンション

タワーマンションや集合団地、たくさんの人が収納されている大きな建造物。深夜になっても明かりがついたままの部屋、ずっと締め切ったままのカーテン、ブラインドに積もった埃。快活に生きている人もいれば、精神を病んでいる人もいる。ワンオペ育児に悩ん…

N.0419 夢の中で泣いている

ストロングゼロを飲んで寝落ち、つけたままの照明が眩しくてそれでも消灯は難しかった。薄い夢のなかで実家に帰っているのはわたし。たくさんの緑に囲まれた家、そうそうこんな感じだったけ、現実とはかけ離れた建造物。お邪魔します、ただいま、久しぶり、…

N.0418 ほんの少しの失望を

「きみはその感情を必要としてるよ」 わたしのことをよく知る友人からこんなことを言われた。もっと簡単に、楽に生きていたいだけなんだけどなぁ。漏らした一言とは裏腹に、わたしはこの息苦しさを必要としているらしいのだ。そして、自ら選択した落ち込みの…

N.0417 純心の正体

可愛いがっていた、というよりも可愛いがられていた、年下の女の子がお勤めを満了された。正確に言えばわたしも既にその仕事をずっと昔に辞めていて、時たまヘルプで手伝う程度なのだけど。いつも優しく見守ってくれて、なんて出来た方なんだろうかと思って…

N.0416 番

なんだか寂しいと感じる夜は、見えない番のことを探している。消えない傷ばかりを眺めている、スコッチを吞みながら夜を哀れみながらただ少しずつ死んでゆく。感情を焼く幾つかの炎はいつになっても消えなくて、消えなくて、笑いながら火の粉を飛ばす。どこ…

N.0415 新規登録

なにか新しいことをはじめようとした時、ワクワクする自分がいる反面、行動を抑制しようとしている自分がいることに気がつく。恒常性維持機能、現状維持バイアス、色んな呼び名があるけれど、結局のところは怖いのです。変わること、願っているはずなのに、…

N.0414 選ばれなかった者たちの

たとえば、人間にそれぞれ価値があったなら、それを数値化する方法ってなんなのだろうか。たとえば、資産額。たとえば、人脈。たとえば、フォロワーの多さ。現実として、お金は切っても切り離せない、人との繋がりはとても大切なんだけど、それらを数字に現…

N.0413 上品な鏡

他人は自分を映す鏡とはよくいったものだけど、そのことを痛感し続ける日常だった。こちらがムスッとしていると、相手もムスッとしているように感じる。笑顔で話しかければ、同じ質量とまではいかなくてもそれなりの笑顔が返ってくる。ご機嫌に生きていれば…

N.0412 冷たいね

あぁそうか、誰かと眠る感覚はこんな感じだったっけ。 赤ワインでグチャグチャになった終電間際、帰ることをやめたわたしは部屋着を拝借した。タートルネックでは眠りにくいのよ。猫はすでに眠っていて、ガンガン鳴り響く頭のなかが疎ましかった。どうしてこ…

N.0411 酒瓶を割る

予定がない一日。なにをするにも億劫で、そんな日が、そんな自分が、苦手で手が伸びるアルコールに。小さな部屋でうなだれる一人は、誰がどうみても退廃的。別にいいんだけど、そのまま灯が消えるのもこれまた人生なのだけど、本当にそれでいいのかお前さん…

N.0410 まばたき、

知人が経営されているカフェにコーヒーを飲みにいった。 随分と久しぶりに訪れたその場所は、思っていたよりもさらに遠くて、降る小雨のなかをトボトボ歩き、到着した頃には謎の達成感があった。記憶というやつは当てにならないものなのだ。笑顔で出迎えてく…

N.0409 極めて現実的な「誰か」

昨日、久しぶりに缶チューハイを飲んだ。なぜだろう、全くもって美味しくなかった。寧ろ不味い、こんなものを毎日のように飲んでいたなんて信じられない。最近は外で飲む機会が増えた。色んな人と食事をするようになった。お店で飲むお酒はとても美味しい、…

N.0408 午前3時に想うこと

何時に寝ても午前3時に目が覚めるものだから、もういっそのこと起きてしまうことにした。これは早起きなんてものではない、朝活なんてものではもっとない。全然まだまだ夜の気配、夜に寝て夜に起きているんである。それでも覚醒する脳の流れに抗っていたから…

N.0407 唯我独尊として

「私が40年生きてきて思うのは、何よりも自分が一番だということです」 「どんな場合でも他人は二の次です。常に自分が一番です」 韓国に住む友人がこちらへ遊びに来ていたので、わたしを含めた計5人で食事をした。病み上がりでお酒が飲めなかったわたし、元…

N.0406 電柱の鳥

起床してすぐに布団を抱え込み外の世界へと歩き出す。空の明るさが冬の消滅を示しているようで、なんだかちょっぴり物悲しい。最寄りのコインランドリーに到着。誰一人として、他に洗濯物すら存在しない静寂のなか、そっと小銭を入れる。明け方のコインラン…

N.0405 解放の予感

最近、生きることに対する考え方が大きく変わってきました。 憂鬱ややるせ無さはいつまで経っても消えないけれど、それでも自分にできることがたくさんあって、それが誰かのためになるかもしれなくて、その誰かのためが巡り巡って自分のためなのであって、 …

N.0404 いまこの瞬間を生きて

なんにもしていない、と言えば嘘になってしまうけど、二十時間ほど眠り続けても世界は何一つ変わっていなかった。「いまはゆっくり休みことが先決です」優しい言葉が欲しかった、他の人から言われたかった。医者ではない誰かから。生きていることを肯定して…

N.0403 一本の糸

昨晩、ベッドに入って眠りの準備。ゴロゴロしていたらお腹の中がムカムカムカ。あらまおかしいなどうしたのかしら、思っている間に込み上げるものが、吐瀉。なんとかトイレでの嘔吐に成功、しかしその量が尋常ではない。タコハイとストロング、タコハイとス…

N.0402 虹彩異色症

季節の変わり目というやつはどこまでも現代人を苦しめていて、もれなくわたしもその中の一人であった。 上手く眠れない、自律神経がぶっ壊れているのか体温調節が難しい。眠りに落ち着く、大量の汗が睡眠の邪魔をする。当の本人がドン引きするほどの発汗、ほ…

N.0401 本の虫たち

久しぶりに本屋に行って思ったことは、なんとも言えない素敵な空間。書店が好き、書店にいるお客さんも好き、書店員さんも好き、静かで穏やかな空間が大好き。本を読んでいる人、その知的な表情を愛しているよ。紙の擦れる音、情報の香り、冷静と足音。本を…

N.0400 微笑みながら、泣いている

その一言でだれかの心が動くのなら、もうそれだけでよかったじゃないか。ほんの少しだけ幸せになってくれたのなら、それが何よりも本望だった。どうして日々、わたしたちは言葉を吐き続けているんだろう。ずっと見えないなにかを探しているみたいで、それも…

N.0399 100年後に舞い散る灰

すこし落ち着いて考えてみれば、100年後にはみんな灰になっているのにも関わらず、真面目で堅実な人生を送るなんてどうにも気が狂ってる。どうせ死ぬ、どうせみんないなくなる。それなのに目の前にある悩みばかりと向き合って、もっと広い視点から眺めてごら…

N.0398 母性

「あの時死んでいればよかった」が「あの時死ななくてよかった」に変わることを願いながら、ほんの少しだけ期待しながら現在をなんとなく生きている訳ですけれども、結果を急ぐことは本当に意味のないことなんですね。いまの段階では果たしてこれでよかった…

N.0397 共に踊ろう

「わたしは家族を愛しています」と言う人がいたとして、果たしてそこで語られる愛とは一体なんだったのか。抽象的である、愛。文中に混ぜ込んでおけばなんとなくそれっぽくなる、愛。言葉にするだけで温かい感じがする、愛。人それぞれの想いや形があって、…

N.0396 朝が来る

確証のない「いつか」のために、「いま」を犠牲にするのはあまりにも勿体無い。あくまで生きているのは現在なのに、過去や未来に意識がトリップして怯えてる。そうやってまた生きることが楽しくなくなって、とんとん拍子で落ちてくのかしら。そんな未来、在…